ブロッコリーのツナ和え


胴体を頭から切り離すと
ブロッコリーを小さい房に分割し
水の張ったボウルに浸していく
毎回思うのだが幹の部分はもっと長く切っておくべきだったし
小さい房に分割されたブロッコリーの末端は
レシピサイトに載っているような綺麗な形に似ない
腕や足を力ずくで引っ張ったら
やはりこういうふうに付け根からポキっと
綺麗にそれこそ
レシピサイトに載っている
ブロッコリーらしい可愛い株にはならない
ように
余計なものが腕や脚の付け根にいやらしく
残ってしまうのだろうな

繰り返し繰り返される太陽の踊り
それは踊りなんだよ
湯がわくとよりいっそう
台所がしんと静まっていることに気づく
茹でるとき塩は入れるんだっけ?
音が膨らんでつぎつぎに乞う
そして潰れる

茹でるということは光を蓄えるということだね
薄く切ったみきを透かして
火をけす
ツナの油を切って
簡単に混ぜてしまうというわけ
マヨネーズという手もあるわけですが
塩こしょうで済ませたほうがヘルシーだ

手を合わせるとき
本日あった出来事のなかで
いちばん最悪な場面が頭に浮かぶ
叫びを
納豆をかき混ぜる力に
変換する
ブロッコリーのツナ和えは
来世から塩をふったんじゃないかってくらい
味が遠い









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