かみときは白嶺に溶けていく

晴れた空が僕を包んでいく。妙に艶かしくもあって。紅が斜めに傾いていく。デジャヴは夢の名残りだと知りながら。昨夜の秘め事を振り返り、僕は陰を照らす光源に変わる。苦悩の亡霊さえ退かせて。 笑わない道化師のショーの後、僕らは後...

悲しみと苦しみの革命

あなたにフラれる前からずっと悲しみばかりの人でした苦しみばかりの人でしたまともに頭は働かず現世の物質からも拒絶されて私は幽霊みたいな人でした成仏できぬと呟いて喚き散らすこともなく出たり入ったりを繰り返す魂の苦しみばかりの...

ドリームマシーン

1  雨戸の角を上に上にとなめくじは這ってゆく。魚釣りの餌にするにはどうしたものかと考えている弟のほっぺたを横から姉が器用な手つきで抓る。一重まぶたと瞳が真剣なところがよく似ているねと云われる姉弟。ふたりとも優秀で大学の...

愛の詐欺師

これほど人を信じられないようになるなんて。自分を欺いて甘やかしてきた結果さ。人を裏切ってだまして嘘をついて、住所を変えて、もう名前まで本名じゃない。辛うじて明日を勘定できるくらいなのに、それなのに君といる。これも神様を煙...

嘘の時代の終わり

今まで、人々は、生きるために嘘をつかなければならなかった。しかし、今、時代の苦労はAIが担ってくれる。この時代に、人々は、本当のことしか言えなくなっている。これからは、人々は本当の生き方をし、 本当のことを行い、本当の世...

誰かが歌った歌

   エピローグ   生ける屍とはよく言ったものだ そこらじゅうで人を食い散らかした怪物たちが歩いている 心を失った人の姿をして歩いている 怪物の中でひっそりと暮らす人のほとんどが 人である術を忘れてしまった この世界で...

BIRTHDAY SONGを待ちわびていた地球の終わりに

佳人の瞳からこぼれた旋律。戦地にはもう煙は立たない。虹色の相貌をした空には鳥の群れが泳いでいく。東京から暴徒は消えた、京の都にも薔薇の吹雪が舞っている。祝祭の予感、ハッピーエンディングの色彩が街を包んでいく。 流星群から...

魔王城の平穏な日々♡

今日も虚(うつろ)たちがあくせくと動き回っています! こんにちは!あなたって素敵ね。助かるわ!ありがとう!(私があなたの承認欲求を満たしてあげるの♡)。 え?あなたの心からの願い?本音?声?切実な訴え?話を聞くわ!(愚痴...

エグい文字列が生まれいずる悩み

僕はなにもないところにコメントするのを控えていました。どうしてかって、気の利いたコメントができると思わなかったからです。それでも無理にコメントをしたこともありました。僕が僕なりに人間であろうとして。連投を続けながらコメン...