FRUITS BASKET


この漫画では、13番目の干支、猫憑きの「夾」君という人物が登場します。主人公は、本田透さん。猫憑きの夾君は、将来、大人になったら、草摩家の庵で、一人寂しく、死ぬまで暮らすということになっています。草摩一族の十三支は、異性に抱きつかれたら、動物になってしまうという呪いを受けています。


夾君は、変身したら、世にも醜い化け物に変わってしまうのです。それを防いでネコになるために、手に、骨でできた数珠をつけています。夾君の武道の師匠は、透さんにすべてを託し、透さんの目の前で、夾君の数珠を取り去り、夾君は、透さんの目の前で、化け物に変身します。異形、ひどい臭い。夾君は、すべて終わりだと思い、透さんの服を、爪で引き裂きます。「早く目の前から消えないと、その顔をぐちゃぐちゃに引き裂いてやるぞ」と言います。透さんは、もちろん本心を知っていて、夾君に抱きつき、「お家に帰りましょう」と言います。


夾君は、以前、師匠に、タンポポを、踏んでしまっては可哀そうだよ、と言われ、「俺を助けてくれる人間なんていない!」と叫び、花を踏みにじります。夾君は、以前、透さんのお母さんである今日子さんが、交通事故で死ぬときに、出会ったことがあるのでした。一番愛しい人の、一番大切な人を、助けられなかった、何という悲劇でしょうか。「許さないから」と、今日子さんが言っているような気がして、悪夢にうなされます。でも、最後に、今日子さんは、透さんを、幸せにしてくれなきゃ、許さないから、と言っていたんだと気づきます。夾君は、無事透さんと結婚して、幸せな未来を手に入れました。透さんの愛によって、草摩の呪いは解けました。


中島らもさんは、「尖ったエンピツ」という曲の中で、剣のほうが、ペンより強いと歌います。尖ったエンピツで、何を書いてるの、内緒のラブレター?尖ったエンピツで、ヤツの目を突き刺すの、一人倒しても駄目だろ、だから、指で、血で書け、書いて、読んで、目を覚ませ、と歌います。人類の歴史は、血塗られた歴史でした。何人殺せば気が済むのか。何回死ねば気が済むのか。呪いを解け、己の血で書いて。今すぐ、呪いを解けよ!みんな、世界一の頑張り屋さんだろう。やればできる、やらねばできん、みんなで呪いを解くんだ!まだまだ、朝が、足りないよ!死ぬ前に、呪いを解いて、幸せになれ!

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