めざせ不完璧マスター!

とにかく書くことから始まるのだ。とにかく生きて、こころで思ったことを、なんでもかんでも書くことから始まるのだ。俺は長いこと全く勘違いをしていたのだ。良く書かなくてはならないのだと思っていた。完璧に書かなくてはならないのだと思っていた。それがかえって俺をダサくするのも知らずに。

思えば完璧なんてどこにもないのだ。と書くと風の歌を聴けのイントロダクションを思い出す。そういうことを言っていたのだと今なら納得する。ぶっちゃけただカッコいいこと言いたいだけだとずっと思っていた。俺は全く勘違いしていたのだ。たしかにパーフェクトなんてどこにもない。でもコンプリートなら目指せるんじゃないだろうか。それがいま思うことだ。

だからただ書けばいいなんて馬鹿げてる。そんな言い分は全くの嘘である。臆病者の言うことである。やらない言い訳を逆説的に主張している。とにかくただ書き始めればいいのだ、そうすれば言葉が次へ次へと連れていってくれるのだから。とにかく書くことでしか救われない人間というものもいるのだ。そういうやつはとりあえず書くしかないのだ。それはサーフィンをすることでしか、クッキーを焼くことでしか、紙を綺麗に半分に折ることでしか救われることのないひとたちがいるように。酒を飲むこと、だれかと寝ること、独り言をいうこと。それは他人にとっては奇妙な風習に思われるだろう。それでもいいのだ。とにかくやるのだ。やるしかないからやるのだ。

書き上がったものは妖怪的な意味の分からないものかもしれない。それでもいいのだ。なにも書かないよりは、不完璧なほうがぜんぜんいいのだ。完璧を企するがゆえになにもやらないのは超絶ダサいことなのだ。やらないよりはやるほうが断然カッコいいのだ。なので完璧主義よりは不完璧主義のほうがカッコいいのだ。みんな不格好でもいいから、わけがわからない奇妙なものでもいいから、不完璧を目指すべきなんだ。そしてどんどん書いて書いて、言葉に人生を連れていってもらえばいいと思うのだ。意味なんてわからないけど、書くしかないんだから、書くのだ。生きるのもちょうど一緒である。始まりがあって終わりがあるんだから。それをコンプリートすればいいんだ。

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