詩を読んでいたら作者から電話がかかってきた
詩を読んでいたら作者から電話がかかってきた。用があるわけでもないらしい。そういえば君の詩を読んでいたよ、と伝えたら、「そうなんだ」と言っていた。 それは 広くて静かで誰もいない という詩だった。 https://www....
詩を読んでいたら作者から電話がかかってきた。用があるわけでもないらしい。そういえば君の詩を読んでいたよ、と伝えたら、「そうなんだ」と言っていた。 それは 広くて静かで誰もいない という詩だった。 https://www....
年末、わたしは職場の給湯室当番だった。給湯室当番とは、ポットやコーヒーメーカーを洗って給湯室をきれいに掃除する仕事だ。わたしはこの当番が好きじゃない。コーヒーメーカーの電源をちゃんと切ったのかすごく不安になるのだ。一度、...
無職になってから、深夜ラジオが大好きになった。 深夜ラジオを聴き始めて約1年。ラジオファンであれば、おそらく考えることは同じではないだろうか。 「ラジオでメールを読まれたい!」。 「ハガキ職人」という言葉は有名である。ま...
兎角に人の世は住みにくい、と書いたのは夏目漱石である。夏目漱石が生きていた明治から大正にかけてですらそうであったのだから、令和の今など尚更その通りだ。科学も学問も発展し、分からないことが少なくなり、簡単に答えが手に入り、...
火山の噴火口にゴミ処理場を作ればいいんじゃないか、と子供の頃に思ったことはないだろうか。溢れかえるゴミを燃えたぎる溶岩の中に次から次へと放り込んでいくのだ。燃えるゴミも、燃えないゴミも、そんな区分そこではなんの意味もなく...
ほんの少し前までは、「考える」ということが好きだった。答えが存在しないことを考えているのは楽しかった。例えば、映画や小説の主人公の気持ちとか。電車の車窓から見える家にどんな人が住んでいるのか、とか。『生きている』とはどう...
冬の夜の街を何度も何度も行ったり来たりしているうちに、凍えるほど寒い夜なんて数える程しかないということを知った。ハンドルカバー、ネックウォーマー、使い捨てのカイロ、電熱ベスト。もちろんここは冬になると雪がうずたかく積もっ...
「幸せ」って一体なんだろうか。幸せになりたくて色んなことをやってみるけど、結局「幸せ」は追いかければ追いかけるほど遠くに逃げていくのだ。それもそのはずで、私は「幸せになりたい」と願いながら、ずっと「幸せになりたくない」と...
去年の終わりに小型二輪の免許を取った。最近はフードデリバリーを生業にしている人も多いらしく、普通自動車免許で乗れる50ccの原付ではあまりにも制限が多いため、人気のライセンスらしい。とは言え小型二輪で乗れる免許もまた原付...
私は、芸術が分からない。三億円の絵画を観たところで「私にも描けるんじゃないのか」と思うし、パリコレなんかを観てても「何を見せられてるんだ?」という気持ちにしかならない。分かる人には分かるんだろうが、低学歴で教養も無く記憶...