第93章 みんな誓わなければならない

 悲観はわれわれの情念からやってくる。そして楽観は意志による。誰だって何もしないでいたら悲しくなる。悲しみなんて言葉は充分ではない。すぐに彼は怒り、猛りだす。似たこととして、子どもたちの遊びにもそれを見ることができる。も...

お知らせ:なにもないところのディスコードチャンネル

なにもないところ、のディスコードチャンネルを開設しました。 理由:寄稿者の方から要望があったため。 目的:記事に対する感想や情報共有、業務連絡などが現在考えられることですがコミュニティが育っていくうちに中にいる方で自由に...

Nemuri in the black sky

妹が子供を産んだのは風の噂で聞いていたけど先日初めてそれを生で見た。赤ん坊はすやすやと眠っておりとても小さかった。抱っこをさせようとするのだがそれは流石に落としてしまいそうなのでやめた。感想を求められたので「自閉じゃない...

一生懸命サンマを食べる

小さい頃褒められた経験が人生に与える影響は想像よりも大きいって本で読んだ。きっと子供にとって大人の褒め言葉はドラッグなんだって思う。初めて弾けた譜面、喜ぶ親の顔、背の高い椅子、ぶらぶらしている足、黒いピアノと白と黒の鍵盤...

記憶の向こう側、うっすらとした過去の自分の顔

ずっと、「飲みすぎには注意しなよ」と、色んな人に言い続けて生きてきた。お酒を飲む年齢になっても、同じことを言い続けてきた。記憶を飛ばすほど飲むって何なんだ、馬鹿なんじゃないのか、そうまでして酒を飲む理由はあるのか、と無責...

僕のおにぎりでユニコーンガンダムは叫んだ

おっさんになると太るというのは全世界共通のことわりで、残念ながら僕ももうおっさんに片足を突っ込む年齢になった。その事実は変え難いし、ことさら否定するようなことではない。ただどうしても自分が思い描いているサイズよりも体が二...

どこにもいない『私』を探して

有名な人体実験に、鏡に向かって「お前は誰だ」と問い続けると発狂する、というものがある。いわゆる『ゲシュタルト崩壊』を引き起こす、例のアレである。 誰もが一度は耳にしたことがあり、また誰もが一度は実行したことがあると思う。...

椅子に座って仕事をする人間になりたい

思い返せば椅子に座って仕事をしたことがない。工事現場で資材を運んだり、居酒屋の店内で最も過酷とされていた「焼き鳥」で延々と鳥を焼いたり(夏は暑くて最悪だった)、ベルトコンベアから流れてくる車の部品を検品したり、印刷工場で...

優しい場所への逃避行

「優しい場所」の入り口は、いつだってベッドの中にある。 優しい場所に行きたいと思うのは、傲慢なことだろうか。そこはきっと、某夢の国のような、得も言われぬ空気に包まれているに違いない。 布団にくるまった時の、あの容易に呼吸...

焼きおにぎりが食べたい

「なにもないところ」というサイトでの文章の執筆依頼があって、実際に2つほど文章を書いてみたのだけれど、読んでよかったと思っていただけるような文章は書けなかった。誰かの役に立つようなことは思いつかないし、これからもなんだか...